こんなことやります
自伐型林業学部では、自伐型林業に関する基本的な現場知識と現場技術について見聞し学び、自伐型林業を今後実践していくための視座を身に付けます。
自伐型林業とは、これまで推進されてきた『所有と施業を分離した、森林組合や業者に施業を委託する施業委託型林業』と異なり『小規模の限られた森林の永続管理とその森林から持続的に収入を得ていく林業』のことです。
森林の経営や管理、施業を山林所有者や地域が自ら行う、自立・自営型のごくごく普通であり当たり前の林業ですが、考え方とスキルを学びある程度の経験を積めば、副業でも専業でも収入を得ることが可能です。
収入を上げる施業(専業では年収400万円以上)と良好な森づくりを両立させる、地域に根ざした非常に優れた環境保全型林業です。次世代の地球環境のためにも人生をかけて取り組むに値する魅力あふれる職業と言えるでしょう。
自伐型林業の詳細はNPO法人自伐型林業推進協会をご覧ください。
本学部は2016年からスタートし第1期〜第11期まで全11回の開講をしています。受講生は関東だけでなく岩手、和歌山、福岡など全国から集い、総勢250名以上が受講をし、自伐型林業家の輩出の一役を買っている関東最大の機関と言っても過言ではありません。女性の受講生も年々増加傾向にあり、本学部の卒業生の多くが、地域おこし協力隊などを中心に全国各地で本格的な実践をはじめています。
また、2019年からは自伐型林業学部「関西校」がスタートしました。コロナ渦での運営も経て第4期までが無事に終了し受講生は次のステップへと進んでいます。
国土の7割を占める山林の活用、そして地方創生の鍵として期待され全国各地で広がっている自伐型林業を、移住先など地域に縛られることなく学ぶことができます。
【自伐型林業とは何かを知りたい方へ、要点が12分でまとまっている映像です】
【徳島に住むご夫婦の自伐型林業の様子がわかるムービーです】
こんな方におススメの学部です
- 自伐型林業を試してみたい方
- 地方への移住後林業を生業にしたいと考えている方
- 山林所有をされている方
- 現在山林のある地域で地域おこし協力隊として活動している方
受講するとこんな良いことがあります
2023年関東校第12期募集要項
講座のゴール
自伐型林業に関する基本的な現場知識と現場技術について見聞し学び、自伐型林業を今後実践していくための視座を得る。
期間
2023年月5月20日~2023年12月19日
場所
<実技研修場所>
自動ドア技術学院
〒357ー0123 埼玉県飯能市大字中藤下郷字並木294ー3
アクセス:飯能駅前より国際興業バスにて天神橋下車。
所要時間:バス20分+徒歩1分
費用
- ①7講座受講(12.5コマ) 137,500円/1人 関西遠征アリ、保険料込み、宿泊・飲食費用は別途。
- ②6講座受講(10.5コマ) 115,500円/1人 関西遠征ナシ、保険料込み、宿泊・飲食費用は別途。
- 休日コースでも平日コースでも同金額です。
- 任意参加のバックホー操作練習も上記①②には含まれています。
- 夫婦(または親子)同伴受講の場合、①②ともにお二人目は半額で受講いただけます。
- 例えば、休日コースのうち参加が難しい講座がある場合は、その講座のみ平日コースへの振り替えは可能です(逆もOKです)
- 1日単位での単発受講も可能です。費用は入学金11,000円(税込)+1日当たり11,000円(税込)の参加料を頂戴します。(ワーカーズボイスの単発は除く)
- 他学部受講生、再受講の場合は「入学金1.1万円分」が免除になります。
- 最低催行人数(8名)に満たない場合は、講座が開催できないことがございます。その場合は返金させて頂きますので、ご了承ください。
- 開講確定後は原則として返金等の対応は行っておりません。
定員
休日コース定員15名(定員いっぱいとなりました)
平日コース定員15名(定員いっぱいとなりました)
募集締め切り
募集を締め切りました。(5/14更新)
お申込み
募集を締め切りました。(5/14更新)
2023年度関東校第12期カリキュラム
5月20日〜5月21日(土日)/5月22日〜23日(月火)
講座内容: チェーンソー作業特別教育講習①②
講座詳細:チェーンソー取扱い技術及び実技についての基本的な技術を習得します。教科書を使った座学とチェーンソーを使って材木を切断する実習を行います。(チェーンソーによる伐木等の業務に係る特別教育資格を得られます。)
講師: 中島大輔、岩田雄介
6月17日〜18日(土日)/6月19日〜20日(月火)
講座内容: チェーンソー作業特別教育講習③、伐倒造材①
講座詳細:伐倒実技。立木の伐倒を1人づつ順に実施します。商品として価値を出すための造材についても学びます。
講師: 中島大輔、岩田雄介
7月8日(土)・9日(日)
講座内容: 関西遠征
講座詳細:兵庫県多可町、奈良県吉野まで遠征し、自伐型林業のモデル山林の視察を行います。詳しくは、注記の内容をご覧ください。
講師: 岡橋清隆、山口祐助
9月23日(土)or 24日(日)
講座内容: バックホー(油圧ショベル)の操作練習(任意参加)
講座詳細:作業道づくりに必要なバックホー(油圧ショベル)の操作練習を行います。こちらの参加は任意です。
講師: 岩田雄介
10月14日〜15日(土日)/10月16日〜17日(月火)
講座内容: 山林の見方、作業道敷設(実技)
講座詳細:山歩きをしながら山林の見方、座学による作業道敷設のためのポイントレクチャー、作業道敷設の実技(見学時間が長くなります)をします。
講師: 岡橋清隆
11月18日〜19日(土日)/11月20日〜21日(月火)
講座内容: 伐木造材②、集材搬出、原木センター見学
講座詳細:伐木造材の復習から、林内作業車で材木を山から運び出し、売り出しのシミュレーションをします。その後付近の原木センターにも見学に行きます。
講師: 中島大輔、岩田雄介
11月・12月 平日夜(オンライン)
講座内容: ワーカーズボイス①②
講座詳細:自伐型林業学部を卒業生して現在実践をされている卒業生からリアルな話を見聞し自伐型林業の学びを深めます。オンライン会議ツールを使って実施する予定です。日程は学部開講後に調整いたします。
講師: 自伐型林業学部卒業生
12月16日〜17日(土日)/12月18日〜19日(月火)
講座内容: 自伐型林業の最新動向、個別経営アドバイス、実技補講
講座詳細:座学で自伐型林業の最新動向や経営について学び、個別の相談会を設けます。相談会の間はグループに別れて実技の補講を行います。
講師: 中嶋健造、岩田雄介
注記
- 8月は気候状況、お盆休みを鑑みて講座の開催はリアルもオンラインもお休みとしています。
- 休日コース(土日)は各日9:00〜16:00、平日コース(月火)は各日9:15〜16:15が講義時間となっています。
- 初回のチェーンソー講習のみ、休日コースは「9:00〜17:00」、平日コースは 「9:15〜17:15」で行います。
- オンライン講座(ワーカーズボイス)については平日「19:30〜21:00」を予定しています。
- 関西遠征は「新大阪駅」集合後、レンタカー数台で現地まで向かいます。現地までの交通費、宿泊代、食事代は各自ご負担いただきます。レンタカー代、ガソリン代、高速料金は参加者全体で負担になります。詳しくは講座開講後ご説明差し上げます。
- 講義終了後の「懇親会」については世情をみて催行を判断いたします。
- 基本的にそれぞれのコースでの参加としていただいておりますが、例えば「全日程休日コースの参加ができないので、この回だけ平日コースに参加させて欲しい」などのご相談も個別で受付けております。
- 講座の単発参加(1日単位)も可能です。費用欄をご参照ください。
- (感染症が収まっている間)受講生は希望があれば「自動ドア技術学院内」にて宿泊いただけます(寝袋持参、有料)。女性の宿泊は研修寮の規定上お断りしており、お近くのビジネスホテルや旅館などをお勧めしております。夫婦での宿泊は可とさせていただいております。
- 10月の作業道敷設実技は「見学」が中心となりますが、3トン~3.5トンのユンボの操作資格(小型車両系建設機械(整地、運搬、積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育)を取得されることをお勧めいたします。資格をお持ちの方には雨天時や空いた時間を利用してユンボの実習を行うことが可能です。いずれにしましても、卒業後、本格的に自伐型林業を始めるためには作業道敷設は重要なスキルとなりますのでユンボとその操作能力が必要です。
- 受講生には傷害保険に加入していただきます。手続き、費用につきましては、主催者で行います。各自用意していただくものは、筆記用具、作業しやすい服装(長袖着用)、手袋、長靴(スパイク付きをお勧めします。)、雨天時の雨具、昼食・飲み物などです。
- 本学部は、林業道具ショップと連携して運営しているため、講座中に防護具の試着&購入やチェーンソー・ヘルメット・各種道具の購入もしていただけます。
講師

中嶋 健造(なかじま けんぞう)
カリキュラム全体統括・個別相談(関東校・関西校)
1962年生まれ。高知県いの町在住。NPO法人土佐の森・救援隊理事長。持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会理事長。愛媛大学大学院農学研究科修了。
著書に「バイオマス収入から始める副業的自伐林業」全国林業改良普及協会。その他、農山漁村文化協会、全国林業改良普及協会、大日本山林会等の雑誌執筆多数。鳥取大学地域学部非常勤講師(平成21 年度~)、内子町小田深山保全・活用検討委員会委員(平成19年度~)、中国四国バイオマス発見活用協議会委員(平成21年度~、農林水産省中国四国農政局)総務省・地域の元気創造本部有識者会議委員(平成24年度~)、総務省・地域力創造アドバイザー(平成26年度~)IT、経営コンサルタント、自然環境コンサルタント会社を経てフリーに。平成15年、NPO法人土佐の森・救援隊設立に参画し、現在理事長。
山の現場で自伐林業に驚き興味を持ち、地域に根ざした環境共生型林業が自伐林業であることを確信し、「自伐型林業+シンプルなバイオマス利用+地域通貨」を組み合わせた「土佐の森方式」を確立させ、真の森林・林業再生、中山間地域再生、地域への人口還流等のために、自伐型林業及び土佐の森方式の全国普及にまい進している。
平成29年度ふるさとづくり大賞受賞:森林再生の方途 中嶋健造さん(高知県いの町)

岡橋 清隆(おかはし きよたか)
作業道・山林視察/奈良県吉野(関東校・関西校)
奈良県橿原市在住、1952(昭和27)年生まれ
吉野林業地で代々山林を経営する清光林業株式会社相談役(創業家)。山林は約1,900haを所有し、日本を代表する林業経営者。
吉野林業再生のためには路網整備と直営化(自伐化)の必要性を痛感し、1979年所有林で作業道づくりに取り組むが、大規模崩壊が発生し中断。翌年道づくりの講師として吉野を訪れた大橋氏と出会い、「自伐施業するなら教える」と言われ、自伐化(直営化)することを約束し、師事。氏の指導のもと、自らが現場に立って先の崩壊地の道を修復。以来、作業道づくりの実績を積み上げ、伝統ある林業地で新しい山林経営を行っている。
吉野林業の伝統である長伐期択伐施業を守り、間伐(多間伐を繰り返し、1階の間伐は2割以下の伐採)の搬出は3トンのミニバックホーで作業道を敷設しながら2トントラックで搬出するという、最近の流行である高投資・高コスト型の高性能林業機械に走らず、シンプルな施業システムを長年実践し、森林経営を安定化させた。奈良型作業道講師。

中島 大輔 (なかじま だいすけ)
チェーンソー、伐木・造材、集材・搬出(関東校)
1981年生まれ。東京都青梅市出身。関東在住若手の自伐林家。親子で100haを経営管理。
国士舘大学工学部土木工学科卒業後、一建設株式会社へ入社(現、飯田グループホールディングス株式会社)。戸建住宅の現場監督経験の後、31歳の時に林業に転職。現在、 親子で、実家の所有山林(埼玉県と東京都で100ha)を中心に経営管理を行っている。若手の自伐林家。青梅と飯能はほど近く、研修後も卒業生の相談相手になっていただいている。

岩田 雄介(いわた ゆうすけ)
チェーンソー、伐木・造材、集材・搬出などの補助講師(関東校 )
1983年生まれ。広島市出身、あきる野市在住。森林ボランティアを切っ掛けに林業に携わる。森林資源をもっと有効に活用できる方法を探している中で、自伐型林業学部(第一期)を受講。そのご縁から現在は日本自動ドア株式会社社有林及び近隣の森林を施業中。

山口 祐助(やまぐち ゆうすけ)
山林視察/兵庫県多可町
1958年生まれ。兵庫県篠山市在住。
兵庫県に約180haを所有し、作業道を高密度に張り巡らせて、抜き伐りで効率的な木材生産や、針葉樹と広葉樹を混生させた整備を進めている純粋な自伐林家。
優れた森林経営が評価され、平成20年の全国林業経営推奨行事(大日本山林会、全国林業改良普及協会主催)において林野庁長官賞を受賞。伐倒から運搬、作業道敷設まで、すべての林業施業の作業を一人でこなすことができるオールラウンダー。
研修環境
関東校(埼玉県飯能市、日高市)は、日本自動ドア株式会社の協力のもと充実した研修環境をご提供しております。
- 宿泊(規定あり)、食事場所、入浴、トイレなどは日本自動ドア技術学院内の施設を利用できます。
- グラウンドが駐車場となっているのでお車で来ていただけます。バスも通っています(2022年7月以降ダイヤ変更)。
- 施設のすぐ裏の研修林と、車で20分くらいの日高市にある山林がフィールドとなっています。
- ヘルメット、防護具、チェーンソーなど研修に必要なものは全て揃っています。


参加者の声

30代 東京で会社員 → 広島へUターン移住
元々山には興味があり、週末にはアウトドア遊びをしていました。自伐型林業の講習の話を聞いて、もしかすると広…

東京の酒問屋にて日本酒輸出を担当→福井市殿下地区へUターン
実家のある福井市西部の殿下地区に先祖から受け継いだ山林が100haほどあり、祖父の代までは林業を営んでいたも…

40代 森林組合作業班
受講の理由は、仕事のこと、地域での役割について、思い悩んでいたからです。仕事は、林業に就くことができ...
学部担当

NPO法人地球のしごと大學 副理事長
田中 新吾(たなか しんご)