特別講座の位置づけ
2021年の地球のしごと大學「教養学部」は、終息しない新型感染症の影響を鑑み、例年実施している年間30-40の連続講座は残念ながら中止とさせていただきます。
代わりに「特別講座」として「オンライン単発講座」と「フィールドワーク単発講座」を複数回実施します。
本年はより多くの方に門戸を開き、通常単発では実施していない講座を気軽に受講いただけるチャンスとなりますのでこれを機にぜひお試し受講ください。
受講いただく皆様にとって、これからの「生きる」と「しごと」を創るための何かしらの手掛かりになれば幸いです。
こんな内容の講座です
人間の暮らし全てに共通して不可欠な要素、それは「水」です。
日本は奇跡的に水資源が豊富と言われており、水のリスクを日常的に感じる機会はほとんどありません。
しかし世界を見渡せば、中国やオーストラリアなど水資源が死活問題になっている国も少なくありません。
水に困らない国は珍しいのです。
しかしながら「外国人が過疎地の山を買いあさっている」「地下水量に変化がみられる」など、日本人 の水資源も安泰では決してありません。
本講座では人間に必要な水資源の循環にフォーカスし、流域経済圏(*)や、地球規模で枯渇を始めている地下水に関しての知識や資源管理のリスクについて学びます。
生命の源となる水循環を起点に、流域単位で経済と環境保全の両立を図る水資源の扱い方を考え、議論します。
*流域経済圏とは、分水嶺から沿岸までの河川の流域圏における経済的なつながりの単位を表す。
場合によっては複数の行政区域にまたがる。
本来、一つの流域圏は、上流の山村から下流の漁 村まで相互に連関しあい、社会、経済的に強いきずなを保有する。
古来より人類は大きな河川を中 心に集落を形成してきたことからも流域経済圏の考え方はとても重要です。
環境循環型社会は流域経済圏内での循環からスタートすべきだと考えています。
こんな方にオススメです
- 地方移住(Uターン、Iターン)や複数拠点の生活を考えている方
- 地域おこし協力隊などで既に農山漁村へ飛び込んでいるが、行き詰まりを感じている方
- 今すぐに地方移住(Uターン、Iターン)や複数拠点の生活をするつもりはないが、都会的な生活に違和感を感じている方
講座概要
日時
2021年8月8日(日)14:00~17:00
場所
オンライン(Zoom)
受講料
2,000円
定員
50名
お申込み
こちらのお申込みフォームからお願いします。
募集締め切り
2021年8月1日(日)
主催
NPO法人地球のしごと大學
参考書籍
『日本の地下水が危ない』 著者:橋本 淳司(幻冬舎新書)
『水道民営化で水はどうなるのか』 著者:橋本 淳司(岩波ブックレット)
『環境を知るとはどういうことか 流域思考のすすめ』著者:養老孟司 、岸由二(PHPサイエンス・ワールド新書)
プログラム
13:45~14:00
開場
14:00〜14:15
本講座の趣旨説明(地球のしごと大學 代表 高浜大介)
14:15〜15:30
橋本先生講義:流域経済圏と水資源 〜命の源流のマネジメント〜
15:30〜15:40
休憩
15:40〜16:55
グループディスカッション・質疑応答
17:00
終了
講師
橋本 淳司 (はしもと じゅんじ)
アクアスフィア・水教育研究所代表/武蔵野大学客員教授/NPO法人 地域水道支援センター理事
1967年、群馬県生まれ。学習院大学卒業。
水ジャーナリストとして水問題やその解決方法を調査、さまざまなメディアで発信している。水問題に関する近著に『水道民営化で水はどうなる』(岩波書店)、『水がなくなる日』(産業編集センター)、『通読できてよくわかる水の科学』(ベレ出版)、『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)など。「Yahoo!ニュース 個人 オーサーアワード2019」受賞。
アクアスフィアでは、中国での節水教育担当者育成プロジェクト、インドでの雨水活用コミュニティーづくりなど、国内外で地域の水問題を解決するためのファシリテーター、チームビルディングのためのコーディネーターを行う。文部科学省指定のスーパーグローバルハイスクール、ワールド・ワード・ラーニングコンソーシアム拠点校において、探究学習や「主体的・対話的で深い学び」を実現するためのカリキュラムと教材を作成し、授業をプロデュースするとともに、自らも授業を行っている。
教育に関する近著に『対話して行動するチームのつくり方 楽しみながら身につく話し合いの技法』(三省堂)がある。
講座担当
NPO法人地球のしごと大學
佐々木 亮(ささき りょう)