イベント内容
森林は、水源のかん養や土砂災害の防止、林産物の供給、生物多様性の保全といった多様な機能を持っており、社会の持続可能性を高める一端を担っています。また、光合成によって大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する木々の活動は、今、深刻な問題となっている地球温暖化への対策としても重要視されています。
これらの機能はそもそも森林の持続可能性がなければ我々もその恩恵を受けることはできません。そして、この持続可能性を高めるためには「持続可能性を考えた仕事」の存在が欠かせないのです。
現在、地球のしごと大學では、埼玉県林業古豪の地「飯能」で持続可能な森林にとって、必要不可欠な仕事づくりを進めています。一つは森林の持続可能性を高めるだけでなく、地域創生の本丸と注目を浴びている「自伐型林業」、そしてもう一つは、日本の伝統的な木造建築技術「板倉建築構法」です。
本フォーラムは、2024年度より始まる新制度をトピックに添え、その中における自伐型林業の可能性を知ることの出来る場となります。
日本の国土の7割を森林が占めています。「地方再生」に取り組むならば、林業の再興、国産木材の有効活用こそ力を入れるべき。「自伐型林業」は数ある林業方式の中でも低コストでありつつ、環境保全型なので、山を壊すことなく、公益的機能を維持します。そのため、持続的な森林経営を行うことができ、そのスタイルに共感した担い手が、全国各地に増えています。「森林環境税」の施行以降は一層、注目を浴びることが予想される自伐型林業について学んでみませんか?
本フォーラムは、以下3つの内容にて構成されます。
環境保全・対災害性に優れ、低コストかつ参入が容易な自伐型林業について、NPO法人自伐型林業推進協会/代表理事の中嶋健造氏を迎えて講演を行います。
2024年度からスタートする新制度(森林環境税・新たな森林管理システム)をトピックに添え、その中における自伐型林業の可能性も、お話いただきます。
地球のしごと大學が主催する「自伐型林業学部」は、2016年1月から始まり、全五期を終えました。卒業生は100名を超える規模となりました。この時間は、学部卒業生を招き現在の活動報告をしていただきます。活動報告をふまえ、中嶋氏、司会者とクロストークを交えながら実践に向けたリアルな話を展開します。
地球のしごと大學より、大人気の「自伐型林業学部」のご紹介と、2018年9月よりスタートする第六期の募集要項についてご説明させていただきます。
こんな方にオススメです
地方創生の鍵と期待される自伐型林業と現行林業の違いはわかりやすく“こちら”にまとまっています。
イベント概要
プログラム
<第一部> 基調講演
<第二部> 事例プレゼンテーション
第一部 基調講演
「ポスト資本主義社会を展望する ~G(グローバルマネー資本主義)とL(ローカル里山資本主義)が交差して生まれる希望ある未来~」
これから日本の生産年齢人口は明らかに減少していく。これまでのような一律の経済成長路線は限界を迎えている。一方で個人の人生観や生き方も多様化しており、ベクトルは複線化している。人生100年時代に私たちビジネスパーソンは何をどう考えて行動すれば満足した人生を得られるのか?そのヒントはGとLの世界をうまく使い分けることにあるのではないか。書籍「デフレの正体」「里山資本主義」で著名な 藻谷浩介氏が、GとLの世界が交差して生まれていく日本の希望ある未来についてお話します。
藻谷 浩介(もたに こうすけ)
(株)日本総合研究所 主席研究員、 (株)日本政策投資銀行 地域企画部 特任顧問 (非常勤)、 特定非営利活動法人 ComPus 地域経営支援ネットワーク 理事長
山口県生まれ。平成合併前 3,200 市町村のすべて、海外 90 ヶ国を自費で訪問し、地域特性 を多面的に把握。地域振興や人口成熟問題に関し精力的に研究・著作・講演を行う。2012 年より現職。 近著にデフレの正体、里山資本主義 (KADOKAWA)、金融緩和の罠 (集英社)、しなやかな日本列島の つくりかた、和の国富論、観光立国の正体(共に新潮社)、経済成長なき幸福国家論(毎日新聞出版)など
プロフィール写真は青木由佳氏撮影。
第二部 事例プレゼンテーション①
「L(ローカル里山資本主義)を志向するビジネスパーソン。いま彼らに何が起きているのか?~地球のしごと大學の事例から~」
近年、第一線で活躍しているビジネスパーソンが次々とローカルを志向しキャリアシフトを始めています。
Gの世界一辺倒では未来は無いと直感し、Lの世界に光明を見出す20代~30代の若手中堅ビジネスパーソン。Lの世界には一体どんな価値観・どんな幸せがあるのか? そんなローカルシフトを後押ししている地球のしごと大學(受講生300人以上)の代表/高浜大介が、日本全国の地方創生の現場で活躍する講師陣との対話や支援現場を通して見えてきた知見と、これからの「生きる」についてお伝えします。
高浜 大介(たかはま だいすけ)
株式会社アースカラー/地球のしごと大學 代表。 農業生産法人「地球のしごと農園」代表。
1979年生まれ。東京都墨田区出身。千葉県佐倉市在住。立教大学観光学部観光学科卒。大手国際物流企業勤務、企業人事・教育ベンチャー勤務を経て、持続可能な地域(大地)と共生する職業人「アースカラー」の育成・輩出事業を2010年から開始。地球のしごと大學の受講者は延べ300人以上。自らも千葉県佐倉市の里山に居住し、約1町歩の田畑にて企業研修・体験型農場を運営、無農薬・無化学肥料のお米作りや大豆作りも行っている。
第二部 事例プレゼンテーション②
「『働きながら社会を変える』ソーシャル複業を選択するビジネスパーソン。~SVP東京の事例から~」
企業で働いていても昇給や終身雇用は保証されない現代において、転職・キャリアチェンジ・起業・複業・パラレルキャリアなど、私たちの働き方は大きな変化を迎えています。どのように働く道を選択していけば良いのだろうか?日本は、社会は、良い方向に向かっているのだろうか?
ソーシャルベンチャー(社会的企業)への経営支援という活動を通じて、ビジネスパーソンが社会での役割を果たし、成長していく。SVP東京のメンバーが、プロボノを経て学んだ変化、見えてきた世界についてお伝えします。
藤井 美明(ふじい よしあき)
NPO法人ソーシャルベンチャーパートナーズ東京パートナー 公認会計士
大学卒業後、大手監査法人に入所し、現在も本業として会計監査を中心とした業務に従事。東日本大震災後にボランティア活動を始め、より自身のビジネススキルを活かすためにプロボノとしての活動の場を求め、2013年にSVP東京に入会。現在はSVP東京を通じてソーシャルベンチャーと協働を行っている他、個人として公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン等、複数の団体の監事にも就任している。
主催団体紹介
地球のしごと大學とは、持続可能な地球を創る「シゴト」の学び舎です。グローバル(地球)はローカル(地域)の集合体であり、みんながワクワクする「地球のシゴト」を通して、持続可能なローカル(地域)を実現することが私たちの使命です。
ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京は、社会的な課題の解決に取り組む革新的な事業に対して、資金の提供と、パートナーによる経営支援を行っています。
https://www.svptokyo.org/
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