募集概要

豊かな森・川・里・海のある「岩手県普代村」で、2021年4月11日に、東北には数少ない日常型森のようちえん「つちのこ保育園」が開園しました。

 

春の入園児は3名でしたが、日に日に「つちのこ」になっていく子どもたちが、他の仲間を呼んでいるかのように、入園希望者、入園検討者が続々と増えています。

 

「つちのこ保育園」

 

https://www.tsuchinokohoikuen.com/

https://www.instagram.com/tsuchinokodomo/

 

ついては、運営母体となるNPO法人地球のしごと大學とともに、「森のようちえん」を立ち上げ、運営する保育士の方を募集しております。

普代村はこんなところです

岩手県普代村(ふだいむら)は、岩手県北部沿岸北緯40度のところにある農山漁村です。

 

太平洋に臨む沿岸地区は、標高約150mの海岸段丘が連なり、三陸復興国立公園を代表する豪壮雄大な断崖絶壁が連なり、圧巻の自然美・造形美を造りだしています。

 

黒崎展望台から眺める真下のネダリ浜から太平洋に広がる眺望は、開放感溢れる雄大な景色として知られており、この地から眺めると太平洋の海と空と水平線とが一体となり、その青の色の美しさは世界の海と空に繋がることから、普代が「青の国」と呼ばれるようになりました。

 

人口は約2,600人、面積は69.66k㎡で「県内では最も小さな村」ですが、県庁所在地の盛岡市からは車で2時間。向かう道中では岩手の素晴らしい四季を堪能することができます。

 

夏は、三陸北部海岸特有の冷涼なヤマセの影響により避暑地ともなり、冬は、三陸沿岸部は降雪も少なく暮らしやすい自然環境と言えるでしょう。

 

産業は、三陸の豊かな自然の恵みがもたらす「水産業」が基幹産業となり、「秋鮭定置網漁」、「養殖ワカメ」、「養殖コンブ漁」が盛んで、特に太平洋の外洋で養殖される普代のコンブは肉厚でやわらかく、加工した「すき昆布」は村の特産品となっています。

 

農林業においては、冷涼なヤマセを活かした「ほうれんそう」や品質の良い「しいたけ」の栽培が盛んです。

 

黒崎園地、普代水門、割澤鉄山跡地がスポットとなっている「三陸ジオパーク」、三陸復興国立公園をトレッキングできる「みちのく潮風トレイル」、伝統芸能では、国の重要無形民俗文化財に指定される「鵜鳥神楽」などを有しており、観光地としても非常に優れた評価をこれまでもいただいてきました。

 

村の中央部にある「商店街」は、今の時代では珍しく活気があります。精肉店、菓子屋、靴屋、美容院、化粧品店、居酒屋、ガソリンスタンド、スーパーが一体となって商店街を夜まで盛り上げてくれているのは、村が未来に誇れる一つの光と言えます。

 

沿岸部の市町村では、先の東日本大震災にて居住地移転を余儀なくされる方が多く発生し、地域コミュニティ自体が崩壊してしまうケースも多々見られました。

 

しかし普代村では防潮堤代わりとなった巨大水門により津波の被害を免れ、村の中心部はほとんど被害を受けなかったため、良質なコミュニティが残されたことが商店街の活気に繋がっています。

 

また、子ども園、小学校、中学校が一つずつあり、高校生まで医療費無料や保育料無償、15万円から30万円の出産祝金の贈呈など、子どもは村の宝だという認識のもと子育て世代のサポートに力を入れています。

15万円から30万円の出産祝金の贈呈などの子育て世代へのサポート

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大漁と海上安全、縁結びの神として祀られている鵜鳥神社

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森・川・里・海全てが揃った豊かな自然を活かし、「子ども主体」の保育を実施したい

多くの自治体と同様、普代村も人口減少による持続可能性が問題となっており、2020年より移住者およびワーケーション誘致事業が本格的に始まっています。

 

そして2021年4月、移住者やワーケーションの誘致に繋げる施策の一つとして、NPO法人地球のしごと大學が運営主体となる日常型の「森のようちえん」が立ち上がりました。

 

その名も「つちのこ保育園」です。

 

<つちのこ保育園とは>

 

私たちは、自然の恵みによって生かされている存在です。大地は、母なる大地とも形容されるように、自然の恵みを育むゆりかごです。

 

土には、たくさんの小さな生き物たち=土壌微生物がいます。私たちの体にも、たくさんの微生物がいて、自然と私たちは、目に見えない微生物を通じて繋がっています。幼少期にたくさん土に触れることで、健やかな体と心が育ちます。

 

大地に畏敬の念を抱きながら、土と存分に触れ合い、微生物とごちゃ混ぜになって、子どもたちが健やかに暮らす場所。それが「つちのこ保育園」です。

 

 

「森のようちえん」は地域の自然環境を最大限に生かした保育であり、田舎に移住して子育てをしたいと希望する「都市ファミリー層」にとても人気があります。

 

地域に「森のようちえん」があることで移住者が増えるというデータも有り、普代村では子どもの数を増やす起爆剤となることを期待しています。

 

村の唯一の保育施設「はまゆりこども園」とも連携・交流することで互いに刺激を与えあいながら切磋琢磨し、村全体の保育・教育環境の向上を図っていきます。

 

また、対象とするこどもは、普代村在住者に限らず、近隣市町村(田野畑村、野田村、岩泉町、久慈市、宮古市など)も含めた広域にて募集しています。

 

結果として、普代村の関係人口・交流人口を増やす取り組みにもつながると考えております。

 

つちのこ保育園が目指しているのは、予測の難しいことが次々に起こる変化の激しい時代を、豊かに幸せに生きていくための基礎を培うこと。

 

普代村の森・川・里・海全てが揃った豊かな自然を活かし、お散歩などの野外遊び、畑や田んぼなどの農作業、味噌作りや干し柿作りなどの季節の生活体験活動が主な保育内容になります。

 

自然の中での保育は、健やかな身体を育て、コミュニケーション能力や豊かな情緒などの非認知能力も育てるでしょう。

 

また、子どもが自ら考え経験を積み重ねていくプロセスを大事にし、子どもたちの等身大のチャレンジを尊重する「見守る」保育を重視します。

 

子どもを「指導」することではなく「問う」関わり方を通じて、大人も子どももひとりの人間として認め合い、成長していくことができます。

期待される役割

保育士として、原則的に月曜日から金曜日までの平日、野外保育業務にあたっていただきます。

協力隊終了後は、常勤職員として、保育活動の軸となる存在となっていただくことを期待します。

募集要項

業務概要

地球のしごと大學とともに森のようちえんを立ち上げ、日々の保育に取り組み、普代村の「子ども主体の保育」を促進し、より良い子育て・子育ち環境を創る。

募集対象

年齢が 20 歳以上 58歳 未満 の方( 性別不問、女性の方や家族での居住歓迎)

※地域おこし協力隊の採用条件に準じる。

募集人数

若干名

勤務時間

勤務日数:週5日間(土日祝日勤務あり)

勤務時間:1日7時間(原則、午前9時から午後5時、昼休憩1時間)

雇用形態・期間

正社員(期間の定めなし)

給与・賃金等

基本給18万円程度

家族手当、超過勤務手当、休日労働手当

待遇・福利厚生

住居については、村が用意します(当初3年間無償)。

※光熱水費を除く。4年目以降は住宅手当(月額1万円を上限)を支給。

社会保険加入

募集期間

随時

審査方法

(1)応募フォームより必要事項を記入してエントリー

(2)第1次選考(オンライン面接) Zoomでのオンライン面接の上、結果は面接者全員に通知します。

(3)第2次選考(現地面接) 第1次選考合格者を対象に、普代村において面接試験を行います。詳細については、第1次選考結果の通知の際にお知らせします。 ※第2次選考試験に要する交通費、宿泊費等は個人負担となります。 

(4)最終結果通知 最終結果については、第2次選考受験者全員に通知します。

備考

応募希望者で村内視察を行ったうえで応募を判断したい方には、「おためし移住体験施設」の利用、「おためし移住交通費助成金」制度の活用が可能。上限3万円の交通費助成あり。

地球のしごと大學とは?

地球のしごと大學とは、“これからの「生きる」と「しごと」を創る”をコンセプトに、都会から地方へ移住してサスティナブルな暮らしをしたい人、サスティナブルな仕事に就きたい人向けの学びの場を運営しています。

事業担当

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高浜 菜奈子

青森県八戸市出身。小さいころから子どもに関わる仕事を志し、高校生の時に初めて行った海外で”児童労働”を直に感じたことをきっかけに、国際問題に関わる仕事に就きたいと国際法学科に進学。

大学在学中1年間休学をし、認定NPO法人のカンボジア事務所でインターンシップを経験。

帰国後(株)アースカラー/NPO法人地球のしごと大學に参画。

趣味は、娘たちの観察、ヒトの発達を多角的に考えること、野良仕事や「つくる」こと。地域づくりにおける教育の重要性を感じ、大人も子どももともに育つ野外保育の立ち上げ中。おむつなし育児アドバイザー。

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三浦 咲奈

岩手県盛岡市出身田野畑村在住。趣味は登山、腸活。

学生時代は産業デザインを学び、就職後に訪れた田野畑村で漁師と結婚。

その後、長女を妊娠中に東日本大震災を経験し自然の脅威を知る。

現在はワカメの養殖業を継ぎ、"大自然と共に、生きる力を育む"をテーマとした3姉妹の子育ちを見守り中。

狩猟免許取得。

今後は普代村を拠点に、子供達がさまざまな体験を通して育ち合う場になるよう活動予定。

地域のパートナー紹介

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普代村教育長 三船雄三さん

(コメント)私たちが子どものころは、朝から晩まで真っ黒になりながら野山で遊んだものです。

体には無数の思い出の傷跡があります。当時、異年齢の仲間たちの間には、憧れと思いやりがあり、喧嘩も自分たちで解決していました。

いつの時代でも子どもたちの心の中には、晴れの日はもちろん、雨の日でも雪の日でも思いっきり外で遊びたいという欲求があると思います。

「危ないこと」と「危険なこと」は違います。少し危ないこと、少しの痛み、少しの不便が成長の元となります。

自然は私たちに実に多くの知恵を授けてくれる生きた学びの宝庫です。

普代村の豊かな自然と多様な人たちの中で、普代村の教育環境を充実させるために一緒に動いて頂ける方、ぜひご応募ください。