地球のしごと教養学部

 

開催日:2017年07月09日

きものという農業 ~自然を纏うということ~

きものという農業 ~自然を纏うということ~

♦♦ 講座概要 ♦♦

 

衣服は本来、自然がもたらしてくれるものです。日本では昔から栽培、養蚕によって、衣服繊維を自給してきました。
大麻は、吸水性・耐水性に優れ、腐りにくく、湿潤な日本の気候に合うので、日本では主流の繊維でした。赤ん坊のへその緒を麻糸で切り、畳を麻糸で縫い、神社のしめ縄にも麻を使いました。神道において2700年間、罪穢れを祓うのは大麻のみとされ、人と神様を介在する唯一の植物として大切にされてきました。中国から絹が入ってきてからは、桑を植えて、蚕を育て、絹織物を作りました。大麻よりも染色しやすい絹は、手仕事で、日本の四季・自然、日本人の価値観を映し出す芸術として、発展してきました。また、平安時代後期に日本に伝播し、室町時代に定着した綿(和棉)は、防寒に一躍を買い、江戸時代には全国的に栽培されるようになりました。綿の中でも新大陸系(米綿)は農薬を大量に必要とし、世界中で労働問題や環境問題、健康被害を引き起こしている一方で、実は和綿を含む新大陸系(アジア綿)は、虫がつきにくく農薬を必要としません。

自給率や安全性など、食分野ばかりが注目されていますが、衣服も農業です。衣服の自給率の低下は著しく、絹・麻の輸入率95%程度、綿は輸入率200%と言われています。また、化学繊維もどんどん増えており、化学物質による肌への負担、環境ホルモン・化学繊維・静電気が発生しやすいといったことから様々なアレルギーや病気につながることが懸念されます。

本講義では、中谷比佐子さんより、大地からきものを作る人たちの物語を伺い、四季折々の自然の中で育まれてきた豊かな衣服文化や技術を学びましょう。また、身の回りにあふれている衣服商品やファストファッションが社会、環境、衣服文化に与える影響、麻と絹の可能性、衣服農業再興の方策などを考えます。

 

日時
2017年7月9日(日)
場所
東京都内

 

♦♦ 講師プロフィール ♦♦

 
nakatani

中谷比佐子さん

株式会社秋櫻舎 代表取締役

大分市出身。共立女子大学文芸学部卒業。女性誌の編集記者を経て㈱秋櫻舎を設立。きもの季刊誌「きもの秋櫻」発行。「きものが私をどう変えるか」というきっかけから、きものを着続けて40年。きものを切り口に日本の文化、日本人の考え方の基本を学び伝承している。農水省蚕糸業振興審議会委員として、国産シルクブランドの開発に携わる。『きものサロン』などのきもの雑誌の企画・監修、コーディネイト、舞台衣装、着付け、執筆を行う。風水、オーラ・ソーマの研究もすべてきものから派生している。㈱秋櫻舎 主宰。

<主な著書>
「二十四節気ときもの」(三五館、09年)、「女神メイク効果!」(三五館、09年)、「節約精神」(三五館、08年)、「和の風水」(三五館、07年)、「きものという農業」(三五館、07年)、「きものを着たらおとな思草」(角川書店、05年)、「十二か月のきもの」(世界文化社、99年)

<スタイリング>
・TVドラマ:「相棒 season10」第3話「晩夏」2011年11月2日(テレビ朝日放送、三田佳子着用きもの)
・舞台衣装:「三丁目の夕日」明治座2008年11月公演(三田佳子主演)
中谷比佐子の粋モダンhttp://iki-modern.com/
中谷比佐子のきもの観KOSMOS屋http://www.kos-mos.com/

 

♦♦ 課題書籍 ♦♦

きもの
『きものという農業:大地からきものを作る人たち』  著者:中谷比佐子
 
現在、国内の綿の自給率は0%。絹や麻の自給率も10%を切っています。きものといえば「きれい」や「美人」と良い言葉ばかりが付きますが、その裏では、国内の農業衰退とともに、農薬を目いっぱいつぎ込んで大量生産された輸入原料や石油エネルギーに頼りきった化学繊維に押されて、本来の日本のきものが消えつつあります。本書はきものを切り口に日本文化を研究している著者が、一見無縁とも思える農業ときものとの関わりに焦点を置いて著わした作品です。農業といえば「食」を連想しますが、「衣」も日本文化も「農」で成り立っていたことが新鮮にわかっていただけるはずです。作品の中では、絹、麻、草木染め、和棉と、現在でも土の中からきものを作り続けている人たちを追います。 (amazonより)

 

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