大學のコンセプト

大學のコンセプト

♦ コンセプト① 風と土のハイブリット ♦

 
 
現在社会の問題点は、都市と農山漁村の分断にあります。私たち人間が生かされている自然資源のことを私たち都会人はあまりに知りません。都市と農山漁村では、考え方の枠組み(パラダイム)がほぼ真逆と言ってもよいくらい異なりますが、出自をたどれば9割は農山漁村の出身だと言われる私たち都会人は農山漁村のパラダイムをもう忘れ去ってしまいました。戦後、政策誘導と市場経済の効率性の観点から人口流出を免れず衰退してきた農山漁村ですが、私たちは自然と結びついた地域共同体にこそ人間社会の原点、原理原則があり、行き詰った近代の活路・光明があると考えます。農山漁村こそ宝の山であり、分断の再統合が必要です。都市と農山漁村に対照的である考え方のどちらかが良くてどちらかがダメといった二項対立、偏った考えや行動に陥いることなく、都市の「風」のパラダイムと農山漁村の「土」のパラダイムを繋ぎなおし、ハイブリッド(良い塩梅、均衡点)なスタンスを大事にし、解決策を生み出します。
 
 

♦ コンセプト② 日本の風土に眠る懐かしいイノベーション ♦

 
 
2000年という永きに亘り継続している国は世界中で日本しかありません。地球上において近代が始まってからおよそ200-300年。日本では本格的に近代化された明治維新からまだ150年ほどしか経っていないのです。社会経済の持続可能性に対する解を求めるならば、2000年以上の歴史の中で継続し、醸成された日本全国の地域に継がれる、伝統的叡智、作法、技術、文化に目を向けることが大切です。ただ昔に帰ろうというわけではありません。地理的・歴史的・気候的特性に応じて作り上げられたそれら衣食住の知恵や技術には、旧くて新しいイノベーションのヒントとなる要素が詰まっています。
そして地域の誇りを取り戻すことも重要となります。〝ある”地域を〝ある”地域足らしめている要素、アイデンティティの源流もその地域の風土に解があるのです。私たちはこれら風土に根差した知恵や技術を重視して再活用します。
 
 

♦ コンセプト③ 大地を担う農林水産業へのコミット ♦

 
 
経済が複雑化・高度化しても、人間の暮らしに必要なものの多くは、自然界からもたらされるという事実に立ち戻り、大自然、地面を担う農林水産業を重視します。生産性と高付加価値創出を優先した非環境共生型の農林水産業ではなく、持続可能な業のありようと健全なライフスタイルの追求を行います。具体的には、自然栽培や循環型農業、自伐型林業、里海循環漁業など自然資本(生態系サービス)という元本を棄損せず逆に元本を増やすことに貢献し、自然資本運用の利息により収入を得るという業のありようであること、そして兼業による農林水産業への関わりを勧めます。専業では安定した生産規格、生産量を追い求めるあまり自然界の法則を無視してしまいがちです。収入を一つに頼れば、背に腹は代えられず、メディアや広告による消費者・市場操作などの力を恃み、(これまでの路線同様)不必要な短期的なニーズを大量に創り出さざるを得ない状況にも陥ります。
 
 

♦ コンセプト④ 稼ぎ・暮らし・務め・遊びのバランスの再興 ♦

 
 
稼ぐしごとに重点を置きつつ、私たちは都市型社会が失いつつある「暮らし・務め・稼ぎ・遊び」のバランスを取り戻すことも提唱します。「暮らし」とは、自分たちの衣食住などに関する自給生産や家事労働です。生活に必要な物はなるべく自分たちで賄い、季節や気候風土の恵みを楽しみ、丁寧に暮らすなどといった、家族という共同体が生きる日常の営みです。「務め」とは、地域や属する共同体の中でお互いに協力して支えあう活動です。地域の清掃活動や共有地の共同整備活動など、共同体の精神的な結びつきはいざというときのセーフティネットとなり得ます。「稼ぎ」とは、収入を得る活動です。現代でいう「仕事」そのものであり、市場経済で貨幣を対価として受け取るしごとです。現代人には「遊び」も大事です。他のしごとへの好影響も生み出し、わたしたちの心を豊かにし、幸福度を上げます。都会人は「稼ぎ」に忙殺されています。稼ぎのみが拡大することが地球資源をますます消費することにつながっています。貨幣を媒介させない「暮らし」や「務め」「遊び」が大事なのです。

 
 

♦ コンセプト⑤ 良心ある自律した「稼ぎしごと」への転身 ♦

 
 
家庭を犠牲にし、暮らしを犠牲にし、会社に全てを捧げるサラリーマンが支えてきたのがこれまでの日本社会、日本経済でありました。都市型組織こそが共同体の役目も果たし、社会をデザインし、個人の購買行動もデザインしてきました。しかしながら自然や地域社会から分断された組織論理が牽引する社会経済は限界を迎えています。
個人の働く環境としても、生活に必要な金銭のために心身をすり減らし、時間を無くし、ストレスを抱えては消費により解決していくサイクルに辟易している人が多いのではないでしょうか。このように良心を押し込めるように働き、人生の大事なことを置き去りにして時間を消費しているような「諦めサラリーマンしごと」への従事から、自らの本当の意思で働き、世に届けたいモノやサービスを生み出す「自律した稼ぎしごと」への転換を推進します。
これからの稼ぎ仕事は、買い手、売り手、社会、環境と共生する「四方良し」が必須となる時代が来ます。「四方良し」の稼ぎを実現するためには個の良心が仕事に反映する仕組みを追求しなくてはなりません。前述の暮らし・務め・稼ぎ・遊びの一体化した結びあいの中で生きる良心ある無数の個と組織を増やすことが大事です。自営業や起業することだけが解ではなく、やりがいや誇りを感じる企業で働くサラリーマンも「自律した稼ぎしごと」となり得ます。そのためにはサラリーマンであっても「雇われ人」という意識から、自らのスキルや能力を売り込み雇用される「個人事業主」意識への転換が大事です。そして組織の中で社会を良くする物やサービスを生み出せばいいのです(自社製品サービスを家族・友人に自信をもって勧められるか?が一つの判断基準です)。副業解禁の流れも有り、雇用されながらも「個人事業主」のように働く人が増えていくでしょう。
働く形態は違えど、個の良心が発揮される状態を保持しつつ熱い思いを持って多くの人が働くことが社会経済を変えます。結果として共感購買やエシカル購買が増えていき、「四方良し」でない稼ぎしごとは淘汰され、経済のかたちが良くなっていくことを確信します。
 
 


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地球のしごと大學とは、地球上の問題を解決するポスト近代に必要な「しごと」の学び舎です。

人類が次のステージへと進むためには、近代の価値観や枠組みを超えた「ポスト近代の価値観と枠組み」を創造する必要があります。

私たちのアプローチは、日本の伝統的な価値観と近代合理主義の利点を上手に掛け合わせたローカルまたはグローカルなしごと=「地球のしごと」(暮らし・稼ぎ・務め)によって構成されるオルタナティブなライフスタイルの創造と実践です。

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