流域経済圏と水資源 〜命の源流、水マネジメント〜

講義内容

人間の暮らし全てに共通して不可欠な要素、それは「水」です。日本は奇跡的に水資源が豊富と言われており、水のリスクを日常的に感じる機会はほとんどありません。しかし世界を見渡せば、中国やオーストラリアなど水資源が死活問題になっている国も少なくありません。水に困らない国は珍しいのです。しかしながら「外国人が過疎地の山を買いあさっている」「地下水量に変化がみられる」など、日本人の水資源も安泰では決してありません。

本講座では人間に必要な水資源の循環にフォーカスし、流域経済圏(※)や、地球規模で枯渇を始めている地下水に関しての知識や資源管理のリスクについて学びます。生命の源となる水循環を起点に、流域単位で経済と環境保全の両立を図る水資源の扱い方を考え、議論します。
(※)流域経済圏とは、分水嶺から沿岸までの河川の流域圏における経済的なつながりの単位を表す。場合によっては複数の行政区域にまたがる。本来、一つの流域圏は,上流の山村から下流の漁村まで相互に連関しあい、社会,経済的に強いきずなを保有する。古来より人類は大きな河川を中心に集落を形成してきたことからも流域経済圏の考え方はとても重要である。環境循環型社会は流域経済圏内での循環からスタートすべきである。

 

日程 開催場所
2018年4月15日(日) 東京会場 ちよだプラットフォームスクエア

 

講師プロフィール

橋本 淳司

水ジャーナリスト/アクア・コミュニケーター
アクアスフィア代表
週刊「水」ニュース・レポート発行人

現在の役職
• NPO法人 WaterAid Japan理事
• NPO法人 地域水道支援センター理事
• NPO法人 日本水フォーラム節水リーダー
• 武蔵野大学非常勤講師
• 愛知県立芸術大学非常勤講師

学習院大学文学部卒業後、出版社(日本実業出版社、ベストセラーズ)で書籍編集の仕事に携わった後、ジャーナリストとして独立。水の課題を抱える現場、その解決方法を調査し、さまざまなメディアで情報発信しています。
その際、見えないことを見えるようにすることを大切にしています。たとえば目に見えない地下水の使用量や汚染、食料生産や製品製造につかわれる水、エネルギーを大量に消費する水など、見えないものの価値や危機を、誰もがわかるように伝えたいと考えています。
独自に、「週刊「水」ニュース・レポート」を発行し、地球の水環境の現状や世界・日本各地の新しい動き、水問題に関する考え方や知見を提供しています。
また、「水」という視点から持続可能な地域社会づくりのサポートをしようと、アクアスフィアを立ち上げました。アクア・コミュニケーターとして「伝える」×「つなげる」×「育む」活動を通じて、地域の水課題の解決を図っています。

 

課題図書

『日本の地下水が危ない』 著者:橋本淳司
外国資本による日本の森林買収が増え、多くの自治体が「狙いは水資源ではないか」と警戒を強めている。日本の法律では、いったん土地を買われたら、地下水使用を制限できない。現在、淡水は世界レベルで不足し、外国資本による地下水独占が住民の生活を脅かすケースが各地で多発。同じ事態が日本で起こらない保証はまったくない。さらには、ペットボトル水需要の急増、森林・水田の荒廃など、国内事情も深刻化しており、このままでは日本の地下水が枯渇する! 危機的現状と自治体の必死の防衛策を緊急レポート。