オーガニックコットン ~made in japanの顔が見えるものづくり~

 

講義内容

よく目にするようになった「オーガニックコットン」。しかし、オーガニックコットンの本当の意味を知る人は多くありません。
世界中の農薬の20パーセントが綿花栽培に使われています。綿花栽培は大量の水を使うので、世界最大の綿花の産地、アラル海は干上がりました。そのことにより塩害が生じ、その地域に住む人々は甚大な健康被害にあっています。また、バングラデシュでファストファッションメーカーの工場が入ったビルが倒壊、1100人以上が亡くなるという大惨事もありました。化学繊維もどんどん増えており、化学物質による肌への負担、環境ホルモン・化学繊維・静電気が発生しやすいといったことから様々なアレルギーや病気につながることが懸念されます。過剰な広告、ファッション業界の「計画的陳腐化」計画に乗せられ、流行に流され、日本人は一年間で10キロの洋服を買い、8.5キロを捨てています(2009年)。
厳しい検査基準を満たしたオーガニックコットン、日本の職人の手による顔の見えるものづくりは、このような現代の資本主義の論理のアンチテーゼです。本講義ではアバンティの渡邊智恵子さんに、市場経済の中では難しいオーガニックコットンの事業化、業界動向について伺い、衣服の未来について議論します。

 

日程 開催場所
2018年7月29日(日) 東京会場

 

講師プロフィール

渡邊智恵子

1952年 北海道斜里郡出身
1975年 明治大学商学部卒業
1975年 株式会社タスコジャパン入社
1983年 同社 取締役副社長に就任
1985年 株式会社アバンティ設立、代表取締役社長就任
1990年 株式会社タスコジャパンを退社
1993年 Katan House Japan Inc. を設立、代表取締役社長就任
2000年 NPO法人日本オーガニックコットン協会(JOCA)に昇格、副理事長就任
2008年「毎日ファッション大賞」受賞
2009年 経済産業省「日本を代表するソーシャルビジネス55選」に選出
『ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010』リーダー部門を受賞、総合7位を受賞
2010年 NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に取り上げられる
2011年 一般社団法人小諸エコビレッジ設立、代表理事就任
2012年 アメリカ・テキサスGold hoe awardを受賞
2014年 一般社団法人わくわくのびのびえこども塾設立、代表理事就任
2016年 ラジオ番組「22世紀に残すもの」パーソナリティとして始動
2016年 一般財団法人森から海へ設立、代表理事就任

課題図書



『半市場経済:成長だけでない「共創社会」の時代』 著者:内山節

半市場経済:市場に依存し利益の最大化をめざすのではなく、また市場をすべて否定するのでもなく、生活者としての感性・感覚を事業活動にあてはめ、よりよき働き方やよりよき社会をつくろうとする目的をもって営む経済のこと。「志」と「価値観」を共有することで、充足感と多幸感をもたらす新たな社会のかたちの創造でもある。
競争原理の市場経済に関わりながらも、より良い働き方やより良き社会をつくろうとする「半市場経済」の営みが広がり始めている。志と価値観の共有が働くことの充足感をもたらす、共創社会の時代を遠望していく。 (本書より)