「住まい」の再興 ~風土に根差した伝統的日本家屋の良さとは~

講義内容

伝統的な家屋には、半分外の部分(縁側や土間等)があり、家屋の外と緩やかに繋がっています。気候風土との関わり、自然との応答の中で培われた技術と知恵によって造られ、その土地でとれる材料、地域の資源や技術を使う「地産地消」が基本で、それが地域ごとに特色ある風景を生み出してきました。日本の伝統的な住まいづくりには、驚くべき技術と知恵が詰まっています。しかし、現代では、産業としての住まいづくりが先行し、廃棄物やシックハウス、海外の森林破壊などの問題が起きています。

これからは、環境に負荷をかけない家、日本の森林を活かす家、日本の伝統技術を継承する家、セルフビルドによって手間をかける家、パッシブ技術や再生可能エネルギーなどを利用した自立する家、地域の信頼関係や地域経済への寄与などに配慮した家などを、目指す必要があります。また、現代人の生活の中で、「家には寝に帰る」ことが多くなっています。人が暮らし、その中で文化や関係を育む場所としての「住まい」を再興する必要があります。

現代技術と日本の伝統家屋の良さを融合した家屋を自ら設計し、住まわれている講師の山田さん宅に伺い、議論します。

 

日程 開催場所
2018年8月25日(日) 神奈川県藤野町

 

講師プロフィール

山田貴宏

一級建築士事務所 ビオフォルム環境デザイン室 代表

1966年生まれ、千葉県佐倉市出身。早稲田大学建築学科都市環境工学専攻修了。清水建設株式会社、一級建築士事務所 長谷川敬アトリエに勤めたのち、2005年に一級建築士事務所 ビオフォルム環境デザイン室を設立。

主に国産材と自然素材を活用し、地産地消でかつ伝統的な木の家造りを中心とした建築/環境設計を行う。パーマカルチャーのデザイン手法・哲学を背景とした住環境づくりをめざす。建物とそれを取り巻く自然まで含めた幅広い環境と場づくりがテーマ。
ビオフォルム環境デザイン室http://bioform.jp/

 

課題図書



『里山長屋をたのしむ:エコロジカルにシェアする暮らし』 著者:山田貴宏

神奈川県相模原市にある4軒の住宅と1軒のコモンハウス。パーマカルチャーのデザイン手法を学んだ4家族が、地元の素材で職人と手作りした住まいで、太陽、風、雨、木、土の力を活かす暮らしを実践中。コミュニティに開いて、ゆるやかにつながりサステイナブルに暮らす、設計者で住人でもある著者が描くこれからの住まい方。(amazonより)

 



『無添加住宅:化学物質を使わない、世界でいちばん自然に近い家』 著者:秋田憲司

木でつくれば安心、ではなかった!シックハウス症候群や化学物質過敏症に悩む人たちのための家は、こうしてつくる。(amazonより)